中野税理士法人

弔慰金:税務における原則的な考え方

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弔慰金:税務における原則的な考え方

弔慰金:税務における原則的な考え方

2023/04/03

みなさんこんにちは。福岡相続対策センタ-の中野です。

役員死亡時の「弔慰金」の支払いが認められます。税務上の取扱いを正確に理解されていない方が多いことから、弔慰金の税務を解説していきます。

特に同族会社において、弔慰金が節税になる理由は明確で、支払う側の法人:損金(適正額以内に限る)受取る側の遺族:相続税の課税対象にならない

参考:国税庁「No.4120 弔慰金を受け取ったときの取扱い」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4120.htm

死亡退職金は、所得税法上は非課税所得(源泉不要)となりますが、受け取った遺族としては「みなし相続財産」となる一方で、弔慰金は遺族に対する補償料・手当と解されますので、原則として(社会通念上相当と認められている範囲内で)支出した法人側では損金となり、かつ受け取った遺族の
相続財産にはなりません。

弔慰金に関して、税務上の理解をややこしくしているのは、相続税の通達規定(相基通3-20等)はありますが、法人税法上の明文規定がないことから、弔慰金を支給する法人側として「どうすれば」「いくらまで」損金となるのかがよくわからない、という点にあります。

実務上は、相基通3-18~20の規定を法人税側で準用し、以下の2要件を満たしている場合、
支給した弔慰金は損金になると考えられます。

https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sisan/sozoku2/01/03.htm

●弔慰金の支給額(相基通3-20)

業務上の死亡:最終月額報酬×36ヵ月(以内)
業務外の死亡:最終月額報酬×6ヵ月(以内)

なお、この基準はあくまでも弔慰金の最大金額であって、相基通3-19において「雇用主等が営む事業と類似する事業における当該被相続人と同様な地位にある者が受け、又は受けると認められる額等を勘案して判定する」とある以上、最終月額報酬が高額であるなど、「不相当に高額な部分の金額」を認定されると、損金不算入額が生じるリスクはあります。

また、弔慰金とされる金額を超えた部分については退職金として取り扱われ、相続税のみなし財産になり、かつ法人側では退職金の過大判定に含まれます。

●弔慰金と退職金の明確な区分は必要

弔慰金とは、税務上の役員退職給与に含まれないから弔慰金なのであって、上記のとおり相続財産に含まれないという解釈になります。

このように書くと、非常に当たり前のように感じますが、税務調査で弔慰金を否認(実質的に退職金に含まれるとされる事実認定と、退職金の過大認定)されない
ためには、弔慰金と退職金を明確に区分・処理することが非常に重要となります。


 

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